キッチンにはたくさんの器が並んでいるのに、手に取るのはいつも決まったお皿やカップ・・・。デザインや重さ、使い心地など、しっくりくるものは意外に少ないものですね。

　シンプルながらも決して単調ではない、個性のある器を作陶しているのは、姶良市平松にある「宋艸窯」。親子二代で５０年もの間作陶している窯元です。宋艸窯の名前は、陶磁器の全盛期と言われる中国・宋の時代にあやかった「宋」の字と、草のように根を張っていこうと、「草」の旧字体である「艸」の字を組み合わせたものです。「好きなものを好きなように作る」が工房のモットーだそう。

　「宋艸窯」の器は、「鎬（しのぎ）」と呼ばれるシンプルなしま模様があしらわれるのが特徴です。一つ一つ慎重に凹凸を施し表現するしま模様「鎬」。手仕事ならではの絶妙なゆらぎが、温かみを生み出しています。

　色は「白（粉引）」「ワラ白」「マット赤」「緑」「紺」の厳選された個性豊かな５種類。どれも伝統的な釉薬をベースに、試行錯誤を重ねて生まれた、鮮やかで味わい深く、こっくりとした色合いです。

　ギャラリーには、こだわりぬかれた色形さまざまな作品が並び、その場で購入も可能です。また、公式サイト等オンラインでも購入することができます。

　しっくりくるお気に入りの一品を探しに、ぜひ足を運んでみてください。和洋中どんなお料理とも馴染み、‘‘丁寧に、きちんと’’お食事を楽しみたくなる器です。この機会にお食事のマナーを見直して、器やお料理に向き合うのも面白いかもしれませんね。